英語力を伸ばしたいと思う人は多くいますが、やっていることは人それぞれ違っていることが多いです。TOEICや英検などの検定試験を受ける人、英会話を学ぶ人、文法を中学レベルから見直して勉強する人etc。
どのような目的であっても、英語の知識習得というのは必須事項となりますが、実際英語の知識というのはどのようなものを指すのでしょうか。
英語の知識には①音声、②文法、③単語の3つがあります。そんな中で最初に勉強して欲しい一番のおススメは、①の音声を鍛えることです。これにはいくつか理由があり、まず音声面での知識というのはとても限られていて、短時間で勉強できるからです。(次いで②の文法は中学~高1レベルの文法知識で、③の単語は何万とあります。)
みなさんは音声の勉強というのはきちんとしたことがあるでしょうか。案外、日本では音声の勉強はいい加減にされていることが多く見受けられます。それでは音声の勉強というのは具体的にどのようなものがあるでしょうか。

1)母音の使い分け
母音はその国の英語によって差異があります。今回はアメリカンイングリッシュと日本語との差異を知り、特に分けておきたいところだけを見てみます。
まず日本語の母音の/ア/の発音には、英語では/а/(日本語のアに近い)、/æ/(アとエの中間で、口はアのように大きく開きながらエという感じ。ヱのような言い方。)/ə/(口をほとんど開かずにアイウエオどれともとりにくい、やる気のないような言い方。)
英語と日本語の母音には正確には他にもまだまだ違いがありますが、しっかりと押さえておきたいのはこのあたりになるでしょう。

2)子音の使い分け
子音はしっかり押さえておきたいところとして、/s/vs/sh/(seaとsheの違い)、/s/vs/th/(sickとthickの違い)、/z/vs/th/(closeとclotheの違い)、/b/vs/v/(baseとvaseの違い)、/l/vs/r/(lightとrightの違い)あたりでしょうか。
ミニマルペア(sea vs she, sink vs think, save vs shave などのsとsh以外の音が同じ単語のペア)などを使って発音の練習などが効果的です。

3)リンキング
日本で英語ができる人とできない人の差で一番現れているのがこのリンキングになります。例えば"get it out"というときに「ゲットイットアウト」と読んでしまう人はNGです。子の発音はネイティブの場合、ほぼほぼ「ゲリラゥ」となります。まずは子音の母音のつながりい(この場合、ge ti tou)という組み合わせと、最後のt(b,d,g,k,p)の発音をほぼ読まない癖をつけていきましょう。(※尚、アメリカンイングリッシュの場合、母音に挟まれた"t"は"r(またはd)"のような発音になります。)

4)省略
"I am"を"I'm"や、"I would"を"I'd"というのは多くの人が知っていることかと思いますが、学校では習わない超頻出の省略語もあります。代名詞の省略以外で必ず押さえておきたいのが"going to"→"gonna"、"want to"→"wanna"、"have to"→"hafta"、"have got to"→"(have) gatta"などが挙げられます。他にも細かい表現はたくさんありますが、この4つの言い方は自分でも使えるレベルまで押さえておきましょう。

4)音の抑揚(アクセント・イントネーション)
これができるとネイティブのような発音に聞こえます。例えば"We couldn't visit Okinawa because of the typhoon yesterday."を読む際に、3つのアクセントルールを覚えておきましょう。①単語の抑揚:これは一つ一つの単語のアクセントを意識します。visitは前が強く読まれ、Okinawaはnaの部分が強く読まれ、becauseはcauの部分が強く読まれ、typhoonはphoonが強く読まれ、yesterdayは前が強く読まれます。まずはその部分を意識して強く読んでみてください。
②次に代名詞、前置詞、冠詞は弱く読みます。これは日本語の場合分かり切ったものは省略して何も言わない感覚と似ており、英語でも分かり切ったものは弱くさらりと言うだけで流すのです。(※さらりと流すだけなので全く言わないと伝わりません。)
③最後にその文を文脈的に強調したい情報を強く言います。例えば「沖縄」には行けなかった(他は行けた)などの場合は(Oki)na(wa)を強く言ったり、「台風のせいで」と言いたければ"(be)cause(of the) (ty)phoon"となります。
実際の表現ではそこまで極端には言われませんが、日本人の発音は平坦に発話されることが多いため、こういったことを知識として意識し、発音練習をしていきましょう。

以上が発音の知識になります。知識として頭に入れたら、あとは口頭で練習あるのみです。リスニング教材の復唱練習などはもちろんですが、readingの練習でも自分の中で意識してクセをつけていってください。最終的に口に出せる表現は、耳でも当たり前に聞けるようになります。結果的にspeakingとlistening能力の両方を鍛えられるようになります。
Practice makes perfect!

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