みなさんはこれまで、「英語力を伸ばしたい!」と思ったことはありませんか?あるいは、「子どもに英語で大変な思いをさせたくない」だとか、「これからの時代、英語ができるようにならなくては」など、英語のニーズは年々高まってばかりです。ここで一度立ち止まって、英語力とは何かを考えてみてください。

1)小学生にとっての英語力
数年前まで小学校英語で求められていたものは、「英語を楽しむ姿勢」だけでしたが、ここ数年で、基本的な単語や表現を口頭で対応できるところまで求められるようになりました。小学校の先生方は、どうやって子どもの興味を引き付け、どうやって頭に入れさせるかを日々研鑽することが多くなっていきました。このように、小学校英語で必要な能力というのは、①単語知識、②簡単な表現(一般動詞とbe動詞の肯定文、否定文、疑問文)、③リスニング能力、④スピーキング能力の以上4点にほぼ集約されています。

2)中高生にとっての英語力
中高英語の最終目標はほとんどの場合、受験になってきます。中学の初期段階などでは先生たちも各々が工夫し、話せる英語と受験英語を両立できるようにがんばってはいるものの、現実的には読み書きに重きを置かれてしまっています。また、各大学の英語の教授らの多くは、論文を英語で読める・書けることができることを期待しているため、学習指導要領の目標とは大きくかけ離れていることが多いです。さらには点数をつけて一人ひとりの成績を客観的に付ける必要があるため、リーディングとライティングを鍛える傾向が強く、しかも大学教授の思惑と合致してしまうため、中高時代に必要な能力というのが、①単語知識、②文法の深い理解、③リーディング能力、④ライティング能力、(⑤最近はリスニング能力に力を入れている場合も見受けられます)などが典型です。

3)大人にとっての英語力
大学生以降になると多くの人にとって必要な英語力というのは、旅行・ビジネス・周囲の人とのコミュニケーションなどが目的になってきます。大きく分けて2つのタイプの方がいて、TOEICなどの試験に受かる必要がある方と、あくまでコミュニケーション用の人に分かれます。まず旅行やコミュニケーション用で使えるようになりたい人は、①基本単語の知識、②基本的な文法理解(中学2年程度)、③リスニング能力、④スピーキング能力になります。またTOEICなど試験向けの方は上記に加えて、①ビジネス英単語、⑤リスニング能力が求められます。

こうして年齢やステージに応じて求められる英語能力が変わってきます。そんな中、英語能力を上げるぞ!と一念発起して、アプリなどで単語だけを学ぶ人、とにかく英語を聞く練習をする人、英語日記を書いてみる人など、いろいろな方が試行錯誤しています。しかし整理してみてわかる通り、単語を勉強したからスピーキング能力が上がるわけではありません。英語を聞く練習をしているから学校のテストができるというわけでもありません。ご自身のステージや環境を整理し、一体どんな知識(単語・文法)や技能(聞く・話す・読む・書く)が求められているのかを理解し、勉強することが、英語力を上げることにつながってきます。

最近はYoutubeなどを中心に情報が溢れすぎています。自分が必要な英語力とは何なのかを考えた上で勉強に取り組んでいってださい。

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