「英語の資格は学生が取るもの」そう思っている人が多いのではないでしょうか。正しくは、学生にとっては昨今ほぼ必須資格であり、社会人では持っていると大変有利なものであると言えます。
では、もしこれから資格取得をするのなら、どの資格を目指して勉強するべきなのか?また、日本にはどんな英語試験があり、その特徴やメリット・デメリットは何なのかをお伝えしたいと思います。

英検(実用英語技能検定)
レベル:5級~1級
特徴:4技能をバランスよく評価
筆記+リスニング(一次)+面接(二次)年3回の従来型試験と、ほぼ毎週実施されるパソコンでの受験(1日で4技能受験)のS-CBTが選べる。受験料は受験級によって違い、5級の2500円~1級の11000円と差がある
メリット:小学校~大学、就職で広く認知
     二次試験のみ不合格の場合、受験後1年以内であれば一時試験が免除される
     一度取得してしまうと、基本的に有効期限がないため試験を受けなおす必要がない
デメリット:国際的な認知度が低い

TOEIC
種類:Listening+Reading(L&R)・・・990点満点
   Speaking+Writing(S&W)・・・各200点満点
特徴:ビジネス英語寄り
メリット:就職・転職で非常に重視される
     合否ではなく、スコアなので英語力を数値化できる
デメリット:L&Rではスピーキング力を測れないため、複数のテストを受ける必要がある
TOEIC Speaking & Writingテストはあまり認知度も高くなく、4技能を重視しているとは言いにくいため、実用性に乏しい側面がある

TEAP
主催:上智大学と英検協会
特徴:大学での英語運用力を重視(4技能)
レベル:英検2級前後
メリット:多くの私大で入試利用可能
デメリット:国内でもやや知名度が低く、大学受験のためだけの資格になってしまう

TOEFL
目的:英語圏大学への入学・留学
   国内での帰国生枠受験
形式:4技能の120点満点
メリット:アメリカ・カナダ大学で高く評価
     パソコンでの受験で、リーディング・リスニングのスコアは受験終了後すぐに分かる
     Home Editon(自宅受験)が可能  注):大学によってはスコア証明として認めていないところがある
デメリット:受験料は195ドル(2025年現在)、日本円で3万円前後と非常に高額

注意:2026年12月21日より、形式ががらりと変わる。目的は、受験のハードルが高いといわれていた受験者層を広げるため、間違いが続くとAIが判断して易しい問題が出てくるようになる。また、リーディングではスペルを入力する問題が出たり、スピーキングでは音読を求める問題もあるようで、ハイレベルの受験者でなくても取り組みやすくなる。
点数配分も、CEFRに基づき1~6の6段階で表されるようになる。

IELTS
目的:留学・移住・就職(特に英連邦圏)
形式:4技能(各技能9.0の平均点がスコアとなる)
メリット:イギリス・オーストラリア・カナダなどでは必須
デメリット:採点が主観的に感じることがある
      幅広い一般教養や高度の英語運用力が試される

ここに挙げた以外にもケンブリッジ英検や通訳案内士試験など、非常に多種多様に渡って資格があることがわかります。大学受験では、英検などのスコア提出で英語の科目が受験免除になるケースや点数に加算する学校も年々増えてきています。ただし、受験では基本的に有効期限を2年以内に設定しているため、大学受験で提出を考えている人などは高校2年の4月以降早めに取得することをおすすめします。

英語学習で最も大変なことは、モチベーションを長く保つことであり、そのための方法として「英語資格」を目標に掲げて勉強を続けてみてはいかがでしょうか。

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