英語を学ぶのに脳を鍛える必要があるというのは、ほとんどの人が当然なことだと思うでしょう。しかし人間は本能的に楽をしたい生き物です。つまり英語を学ぶということは、このすぐに楽をしたがる脳の特性をどれだけ上手くだませるかというのが英語力を上げることに直結していると言っても過言ではありません。

さて皆さんは今までに、英語の聞き流し、ノートをきれいに作る、単語帳をひたすら作成していくなどの勉強法をしたことはないでしょうか。どれも過去に流行したものばかりですが、実はこれ、ほとんどの場合が英語の勉強には有益ではありません。聞き流すだけなんて脳にとってみたら全く負荷がかかっていませんし、ノートをきれいに作るのは手の負担にこそなれど、脳の負担にはどこまでなれているか怪しいものです。「今まで私がやってきたことは意味がなかったの?!」と聞かれると一刀両断はできませんが、単語帳を作る、ノートを一生懸命きれいに作るなどその作業自体が目的になってしまっていた場合、残念ながら学習効果は限定的だった可能性が高いと言えます。

では、どのような勉強法なら意味深くなるのでしょうか。例えば使い慣れていない単語を文の中で使う練習、話を言い換えたり要約したりする作業などは必ず脳を使うので、言語活動にはとても有意味な時間となります。(4技能の勉強法などはそれぞれ今後のブログで触れていきます。)ぜひ脳へ負担がかかる学習を意識していってください。

また、英語を勉強しようと最初に決めた気持ちがつい冷めてしまったり、面倒くささが勝ってしまう場合など気持ちがなかなか持続しない場合はどうしたらいいでしょうか。自分の決めたことを初志貫徹できる人は素晴らしいですが、多くの人はそれができないから困ってしまいます。そんな人におすすめなのが自分へのご褒美設定です。例えば英語の勉強をした後はコンビニスイーツを買おうとか、TOEICのスコアが700点を突破したら高価なものを自分に買ってあげようといった具合に、英語学習が幸せホルモンのドーパミンと結びつく仕組みを作ることで英語学習を快楽へと変えていきます。

その一方でやるべきハードルはいきなり高くしてはいけません。走り慣れていない人がいきなり10kmランニングを始めたり、断食をしてダイエットをしようとして成功する人がいないように、まずは10分勉強しようとか、単語を10個なんとなく見ていこうといったくらいで十分です。また、自らの環境をいじり、英語を使う理由を作る(外国旅行を設定する、外国人の友達を作る、スクールに定期的に通うなど)というのも非常に効果的で、継続して勉強する習慣を作るには良い動機付けとなるでしょう。

現代人の多くはとても忙しく、まとまった時間を取って英語力を上げるというのはなかなか大変です。そんな人はどうしても継続的に勉強することが求められてしまいます。継続的に英語を学んでいくためにも、英語を学ぶというのは楽しいことにつながるんだよと脳をだましてみてください。それに加えて脳に意味のある勉強を継続的に積み重ねていってください。そうしていくことで最短距離で効率の良い英語習得ができていきます。「英語を楽しく習得したい!」そんな方はぜひこの脳の仕組みを使って勉強してみてください。

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